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2007年8月 6日 (月)

腸炎ビブリオ

 平均海水温が20度を超えると海底に眠っている奴等が目覚め海中を漂い出し、魚介類に付着して人間社会に遣って来る。
世界的に有名なコレラ菌の仲間である腸炎ビブリオ菌は、日本においては二大食中毒の一つで、一昔前には1位を独占していた。
 海中に多く存在している腸炎ビブリオ菌の中で溶血性の毒素を持った物が0.5%あるらしく、単純に固体の大きさを無視すれば200匹に1匹には付着していることになる。
真水や4℃以下で動きが止まり、60℃で死んでしまう。塩分を好み、25℃~35℃で最も活動的になる。一見、生育環境を考えると、狭い環境で生き、か弱い菌のような感じがするが、増える速度が他の菌より2~4倍で、好条件下では10分ごと分裂を繰り返す。
 100万個以上で中毒をおこす云われ、途方も無い数でピンとこなくて、気を抜いてしまいそうだが、鼠算式に増えていく、2の20乗で1,048,576個で、200分で100万を超える計算になる。たった1つの腸炎ビブリオの菌が3時間半で中毒をおこすことになる。
仮に自宅で、食中毒警報が出されている最中、お祝いのために刺身の盛り合わせを造ろうとして、食材が外気温にさらされる時間を考えると、真夏に店の棚から自宅の冷蔵庫まで1時間、調理時間に1時間、宴会時間が2時間で合計4時間なる、菌の条件が良ければ2の24乗で16,777,216個になってしまう。ナマモノを扱う上で温度管理に気を配っていても、宴会時間の2時間で爆発的に増えレッドゾーンに達してしまう。
 特に飲酒でのナマモノは、アルコールのために感覚が鈍り時間の経過と、それに伴った食品の傷み気付かず摂取してしまうので、調理に携わった人は注意が必要だ。 
 中毒症状については、食後の3時間から24時間以上で摂取した菌数が多いほど潜伏期間が短く症状も重くなる。お臍の上あたりに激しい腹痛・おう吐・下痢・発熱がある、2,3日で回復することが多いが、稀に重症化すると粘血便や意識障害・心臓障害を起こし死に至る場合がある。
 この菌による食中毒は魚介類を生で食する日本人に多いと云われているが、近頃の世界的な日本食ブームにより、海外で箸を器用に使い寿司を食べている欧米の人の映像をテレビで良く見るようになった。今後は海外でも腸炎ビブリオの食中毒が多く報道されることだろう。

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